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海外プロモーション

2017.07.07

グルメ・料理 Gourmet and cooking

海外プロモーション


vol.88:全米展開も?ファストフードの新星『Chicken Salad Chick』から学ぶブランディングのヒント

「土日くらい食事は手抜きしたい!」
手抜きに抵抗があるものの、ひそかに日本のママたちが
願っていることではないでしょうか。


実際、日本のママたちは諸外国と比較すると
家事労働時間が極端に長くなっています。


内閣府の統計によると、日本の6歳未満を持つ家庭に
おいて、妻の育児家事時間は一日あたり、合計7時間41分。
これに対して、アメリカの場合は5時間39分となっており、
約2時間もの開きがあります。


多くのアメリカ人家庭では、あまり料理に重きが置かれていません。
そのため、すぐに食べられる手軽なテイクアウトやデリバリーが発達。
さらに、オーガニックやグルテンフリーなど、近年の健康志向を
反映したものがますます求められています。


今回ご紹介する人気急上昇中のあるファストフードも
その一つです。



注目ポイントはこの3つ。

・思わずファンに!心を打つブランドストーリー
・ヘルシー志向の子連れでいけるファストフード
・なつかしさとテクノロジーがぴったり融合

全米展開も?
ファストフードの新星『Chicken Salad Chick』から学ぶブランディングのヒント



「体にいかにも悪そうだけれどやめられない!」


アメリカのファストフードといえば、ハンバーガーにフライドポテト。
そんなイメージを思い浮かべる方も多いのでは。


しかし、最近ではファストフードでもヘルシー志向が
浸透しつつある。なかでも、注目したいのが、気軽にヘルシーで
おいしいチキンサラダを楽しめる専門店だ。
チキンサラダとは、各家庭によってそれぞれ味が異なる、
伝統的なアメリカ南部の家庭料理のこと。


今回ご紹介する『Chicken Salad Chick(チキンサラダチック)』は、
アメリカ人であれば、どこか懐かしさを感じるであろうチキンサラダに
新たな息吹を吹き込んだ革命児だ。


2008年、アメリカアラバマ州に一号店をオープンしてから、
南部を中心にフランチャイズを含め、60店舗以上を展開。
今後、アメリカ全域に拡大予定だというこちらのチェーン。
人気の秘密はどこにあるのか、生活者視点からレポートする。



■商品・プロモーションの概要 
○チキンサラダ専門店『Chicken Salad Chick』とは?


最もベーシックなチキンサラダ「Classic Carol」は、
蒸しササミに刻んだセロリ、秘密の調味料を入れて、
少量のマヨネーズであえたもの。


これをベースに、フルーツやナッツ、BBQソースなど、
さまざまな具材が入ったチキンサラダがラインアップされ、
その数は全部で12種類。毎日来ても違う味を楽しむことができる。
さらに、ベジタリアン対応としてポメントチーズや
スパイシーポメントチーズ、エッグサラダを選べるほか、
サイドメニューや日替わりのスープ、サラダなどもある。


注文の仕方は、ちょっと複雑だ。
まず、好きなチキンサラダを選び、
それをスクープかサンドイッチにするかを選ぶ。
トマトとレタスの追加は無料で、
サンドイッチは3種類のパンから好きなものを、
トーストするかしないかまで選べる。


さらにもう一品、サイドメニューか、スープ、
もうワンスクープ、チキンサラダを選べるように
なっている。


さすがアメリカ。何でも自分好みでカスタマイズ
できるのがスタンダードである。筆者もAかBかぐらいは
選べてもさすがにここまでくると困ってしまうが、
選び方がわからなくても店員さんがフレンドリーに教えてくれるので心強い。
迷った場合は無料でサンプルを試せるのもうれしいポイントの一つだ。



○心を打つ、ブランド誕生の物語


Chicken Salad Chickといえば忘れてはならないのが、
その誕生秘話である。


もともと、3人の子どもを持つシングルマザー、ステイシー・ブラウンさんが、
お手製のチキンサラダを近所やスクールバザーで売り始めたのが
すべてのはじまり。


大のチキンサラダ好きだった彼女は、レストランへ行くたびに
さまざまな味のチキンサラダを試していたそうだ。
あるとき、過去に食べたさまざまなチキンサラダをもとに、
オリジナルチキンサラダを考案し、友人らにふるまったところ、
またたく間に話題となり、大人気となった。


ところがある日、衛生局から来た通達が運命の分かれ道となった。
「自宅の台所で作ったものを販売してはいけない」という。
さてどうするか…。意を決して、店舗を構えることを決意した
ステイシーさんは、2008年にChicken Salad Chick1号店をオープンした。


当初は、持ち帰りのみであったが、イートインスペースを
設置できないかとのお客さんの願いを受け入れ、
現在のレストラン形態へと発展を遂げた。


実はこの創業ストーリーは、店のメニューの裏にも
大きく掲載され、レジ横にも大きく飾られている。
店のストーリーをお客さんに知ってもらう工夫をすることに
よって、親近感をうまく引き出し、まるで昔から知っている
友人同士であるかのような関係性をすぐに築くことができる。


それ以外にも、メニュー表をよく見てみると、
友人の名前や愛称をもとにメニュー名がつけられていて
茶目っ気たっぷりである。店を訪れる人たちが思わずファンに
なってしまうような、ちょっとした工夫が店の随所にあるのだ。



○フォトジェニックな店内と各種サービス


もう一つ、忘れてはならないのがファストフードとは
思えないようなその内装だ。店内はおしゃれなカフェのように
なっていて、落ち着いて食事を楽しむことができる。
ただし、カジュアル感はあるので、子連れでも気軽に行くことができる。
要するに、ファストフードの気軽さとレストランやカフェのおいしさ、
おしゃれさのいいとこ取りである。


また、アプリをダウンロードすれば、1ドルの利用に対して、
1ポイントが付与され、ポイントに応じて割引特典をもらえたり、
グッズがもらえたりとリピート対策もぬかりない。


個室スペースもあり、ベビーシャワーで利用したり、
ハロウィンシーズンには、おばあちゃんたちが魔女の帽子をかぶって
ランチをしていたりとさまざまな用途で利用できる。



○ファストフードにも広がるヘルシー志向


最後に、ヒットの背景にあるのが食に対する意識である。
日本では、「一つの食卓を囲み、母が作ったおかずとご飯を
バランスよく食べる。」という感覚が当たり前のようにあるが、
ここ、アメリカでは違う。


アメリカ人のママ友の話を聞いていると、テイクアウトでも気にしない、
作っても一品のみであまり料理に時間をかけないという人たちがほとんど。
もちろん、しっかり作る人もいるとは思うが、多くの家庭が共働きで、
家事に時間をかけないという考えのようだ。


「時間はかけたくないけど、ヘルシーなものが食べたい」


そんなニーズから、ファストフードでもヘルシー志向が
高まっているように感じる。Chiken Salad Chickでは、
すべてのメニューに、大きくカロリー表示がされており、
さらにベジタリアン、グルテンフリーの表示もある。


最近では、Low Carb Diet(糖質制限)が流行っていることも
追い風となり、低糖質なチキンサラダは今後ますます人気を
博していくだろう。



参照URL:
【Chicken Salad Chick】公式ホームページ
http://www.chickensaladchick.com


■支持されている背景・理由
○ファストフードの気軽さとレストランのおいしさ


レシピはいたってシンプルであるが、その分ごまかしがきかない。
毎日生のササミ肉を蒸して調理し、細かく切って、チキンサラダを
作っているそうだ。その他のメニューも、サイドメニューの
ドレッシングに至るまですべて手作りというから驚きである。


いつ行っても新鮮なものを安心して食べられるのが
人気の一番の理由だろう。


○懐かしさと新しさの融合


アメリカ版おふくろの味といった、ノスタルジーをそそる
シンプルなメニューに、フルーツやナッツ、ベーコンなど
新たなおいしさが加わり、新鮮味がある。


また、ブランドストーリーやフレンドリーな接客で
温かみを提供しながらも、SNSやアプリといった最新の
テクノロジーを使ったポイント特典なども融合させながら、
新規もリピート顧客も含め、幅広い世代を惹きつけている。


■アメリカ人ママの心をくすぐる3つのポイント

1.思わずファンに!心を打つブランドストーリー
3人の子どもを持つシングルマザーの奮闘ストーリーや
ユーモラスなメニュー名など、思わずファンになってしまう
ようなきっかけが店のあちこちにある。


2.ヘルシー志向の子連れでいけるファストフード
肥満大国アメリカ。子どもの肥満も深刻化するなか、
低糖質かつカロリーダウンも期待できるチキンサラダは
親子で安心して食べられるファストフードといえる。


3.なつかしさとテクノロジーがぴったり融合
アメリカ版おふくろメニューであるチキンサラダに
ノスタルジーをそそる店舗デザイン。
でも、SNSやポイントシステムで利便性も追求する、
その絶妙なバランスもお客さんを惹きつけている。


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