GMRI
Produced by Global Stage Inc.
海外在住女性を活用した企業向けマーケティングサービス Marketing service for companies cooperating with women living abroad

  • 香港

海外マーケティング

2019.11.15

暮らし Life

海外マーケティング


vol.153:ライバルはウーバー?!香港流、年配タクシードライバーの集客の知恵とは

ライバルはウーバー?!香港流、年配タクシードライバーの集客の知恵とは


○ドライバーと口コミの両方のネットワークが成功の鍵に!

公共交通サービスの利用客数が、
世界一位の香港。


1日の乗客数全体の90%以上を
占める移動を公共交通に頼っている。
香港での公共交通は地下鉄、バス、トラム、
フェリーが一般的だが、
香港映画でお馴染みの赤いタクシーも
公共交通のひとつに数えられる。


公共交通の中でも割高で、
個人向けのサービスを提供するタクシー。
便利な反面、そのサービスの質は悪く、
国民の話題にも頻繁にあがるほどだ。


年配者が多く就く職業、タクシードライバー。
ところが昨今はテクノロジーを駆使した
便利な公共交通サービスとの競争となりつつあり、
乗客を獲得するのに四苦八苦しているケースも多くある。


生き残りをかけて、
どのように乗客を獲得し続ければよいのか?
香港タクシードライバーの
マーケティング事情をご紹介する。


○サービスの質の悪さで有名な香港のタクシー事情

香港タクシーは車体の色で分類されており、
それぞれの色は営業区域を表している。
赤タクシーはランタオ島の一部を除く香港のほぼ全域、
緑タクシーは新界、青タクシーはランタオ島のみを走る。


タクシーを利用する際は通常、
大通りで捕まえるか電話で呼ぶ。
どのタクシーも料金はメーター制で、
空調も完備されている。


香港の公共交通利用でタクシーが
占める割合は全体のわずか約7%だ。
ところが、受ける苦情数は全体の約47%にのぼるトップ。
観光局が外国人観光客向けに
「タクシー利用を煩わしくしないためのアドバイス」を
数か国語で出すほど、その質は良くない。


苦情の内訳は、乗車拒否が26%、過徴収が19%、接客態度が18%、
遠回りが16%、信号無視や運転の荒さが14%と続く。
香港に住んでいれば、身に覚えのある人がほとんどだろう。

○時代の流れにのった競合相手の増加

出発地から目的地までを直結で結ぶ
ポイントトゥポイントの交通機関は、
香港では3種類ある。
タクシーとドライバー付きレンタカー、
そして配車アプリのウーバー(Uber) である。


ドライバー付きレンタカーは、
ホテルやツアー会社などによって
運営されているもので、
タクシーの正式な競合相手だ。


2014年から始まったウーバーは
営業ライセンスは認められておらず、
登録ドライバーが逮捕されるなどグレーな部分も多いものの、
実質的にタクシーの1番の競合相手と言っても過言ではない。


メディアのレポートによると、
ウーバーは約30万人の顧客を抱え、
約3万人の登録ドライバーがいる。


ちなみに、香港では、高齢者の人口が増えるにつれ、
ポイントトゥポイントの移動手段の需要も拡大した。
車いすだと乗車拒否されることが多い香港タクシーでは、
供給やサービスに満足できないことから、
自家用車数が2012年の49万台から、
2017年には59万台と大きく伸びた。


香港において配車サービスの需要は増えつつあるのに、
供給が間に合っていないことを示すデータでもある。


○オンラインタクシー配車 (e-Hailing)事業は道半ば

各国で急速に成長中のUberやGrabなどの
オンラインタクシー配車 (e-Hailing)サービスの波は
香港にも押し寄せている。


乗車前に料金を確認でき、最短ルートを走行、
支払いもオンライン決済と便利だ。
また、評価システムが整備されていて、
個々の運転手のサービス力も高いため、
顧客は一気にe-Hailing に流れ、
苦情だらけのタクシー業界に大きな影響を与えた。


そして、ウーバーから遅れること2年。
e-Hailing サービスに対抗する4つめの集客法として、
香港タクシー協議会 がスマートフォンで
近くを走行するタクシーを呼ぶアプリを開発した。
また、2017年には香港政府がその需要に応じるため、
e-Hailing 機能を備えたフランチャイズの
タクシーの準備を始めると発表した。


もともと、香港タクシーの集客方法は、
タクシー乗り場、路上、もしくはコールセンターの3つだったが、
これにもう1つの手段が加わった形だ。


しかし、実際のところ、
この取り組みは、あまり認知度が上がっておらず、
ある調査では回答者の75%以上が、
政府のイノベーションへのサポートが足りていないと指摘。
ウーバーを合法にするよう法制度を整えるべきとの
意見も出ている。


○頼りは仲間?ネットワークで集客

そこで、知名度もあがらないアプリに頼れないとばかりに、
年配タクシードライバーが編み出したのが、
自分たちのネットワークを駆使した事前予約制度である。


香港のタクシーに乗ると、
たまに「次回乗る時は直接電話くれれば安くするよ」と
言われることがある。
その番号に電話し、出発地と目的地、出発時間を告げると、
ドライバーを探して折り返し連絡をくれ、
しかもメーター価格より15%引きになるのである。


実際、タクシーに乗ると運転手がハンドルの傍に
携帯電話を5~6台貼り付けて、
頻繁にかかってくる電話をさばく光景を目にする。
運転しながら予約を受け、仲間に仕事を振り分け、
携帯のメッセージで配車。
乗客としては運転がおろそかにならないか心配になるが、
その様子はさながらDJブースのよう。


マーケティング方法はいたってアナログ。
タクシーに乗ってきた乗客に宣伝するか、
車内に名刺を用意。
自宅の郵便ポストにその名刺が入っていることもある。
非公式な集客方法なので、具体的な効果は不明だが、
あるタクシーネットワークのフェイスブックでは
約5万人の顧客ベースがあると載っている。


とはいえ、15%引きは消費者にとっては魅力があり、
利用者はかなり多い印象だ。アナログな方法だが、
ドライバー1人1人の草の根宣伝活動が
功を奏している。結局頼りになるのはテクノロジーより、
ドライバー仲間と乗客の口コミ両方のネットワークなのである。
 

【参考URL】
https://www.consumer.org.hk/ws_en/competition_issues/reports/2017/car-hailing.html




○まとめ

1. 時代の流れによる競合相手の増加
元々、ポイントトゥポイント・サービスを提供する
交通機関はタクシーだけだったが、
ドライバー付きレンタカーのほか、
配車アプリのウーバーなどの参入から競合相手が増えた。


2. 新たな集客に向け急成長市場対策を開始
香港タクシー協議会が配車アプリを開発。
政府も e-Hailing機能を備えた
フランチャイズタクシーの準備を始めたが、
認知度は依然として低いままだ。


3. ネットワークを駆使した方法で集客に成功
乗車運賃割引、1人1人の草の根宣伝活動、
乗客の口コミによるネットワークを駆使した
ビジネスの展開で集客に成功した。


────────────────────────────────────

内容のさらなるブラッシュアップのため、多くの方の感想もお待ちしています(^_^)
テーマリクエスト(○○国の○○を知りたいなど)も受け付けております。

※ご感想・ご意見・リクエストはこちらまで

 ⇒ info@gl-stage.com


────────────────────────────────────

海外から届いた、超リアルな最新生活情報はいかがでしたか?

グローバルステージラボでは、限定情報満載で、
世界の暮らし・生活実態レポートをリアルタイム配信しています。

海外在住者の心をつかむ商品やサービスとは?
そのマーケティング手法から学べることとは?

グローバルステージラボで見つけてみませんか。

なお、各種お問い合わせ/ご登録の方法は以下をご覧ください。

────────────────────────────────────
■グローバルステージラボ各種お問い合わせ窓口のご案内
────────────────────────────────────

グローバルステージラボでは、各種お問い合わせ窓口をご用意しております。
法人と個人でそれぞれで窓口が異なりますので、ご留意ください。


 ●グローバルステージラボへの法人様からのお問い合わせ(調査・プロモーション・記事制作等)
http://gm-ri.com/contact
  ※右側の青いバナーよりお問い合わせください。

 ●グローバルステージラボへのプレスリリース投稿窓口
http://gm-ri.com/contact
  ※新商品、新サービス開始等のプレスリリースはこちらへ。


  • facebook
  • twitter
  • LINE