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海外進出

2020.02.28

暮らし Life

海外進出


vol.158:応用自在のタイ式スマホ警備、日本式機械警備を圧倒!

応用自在のタイ式スマホ警備、日本式機械警備を圧倒!


◯日系警備サービス会社不振の背景にタイ特有の事情

タイの警備サービスの業界規模は、約500億円。
年平均4%の安定的な成長を見せる有望業界だ。


ところが、いち早くタイに進出した
日系最大手のSECOM(セコム)の業績を見ると、
過去5年間不振が続いている。


2013年では16%だったシェアが、
2018年では12%まで落ち込んだ。
同じく日系二番手のALSOK(綜合警備保障)も、
業界シェア2%以下で低迷している。


この両社がいずれも苦戦している背景には、
タイ特有の事情が関係している。

◯タイに進出した日系警備会社の死角

盗難や事故に備えるための「警備」。
その歴史は古いが、この業界にも
IT化の波が押し寄せている。


ここでは、警備の方法を
1)常駐警備
2)機械警備
3)スマホ警備
の3つに分類して見てみる。


常駐警備は、建物に警備員が常駐する、
有史以来行われてきた伝統的スタイルだ。
タイでは警備員には近隣諸国からの
不法就労者が多かったり、警備員自身による盗難や
犯罪行為の手引きも多く信頼性は低い。


一方、機械警備は警報装置を設置し、
アラームが鳴った場合のみ警備員が
センターから駆け付ける日本生まれのシステム。
タイにはこのビジネスモデルを持ち込んだのはSECOMだった。


常駐警備に対する信頼性が低いタイに、
日本式の機械警備が輸入されたのであれば、
一気に普及しそうなものだがそうはいかなかった。
強力なライバル、スマホ警備の登場である。


スマホ警備とは、スマホの利用による
自主的な警備である。
外部管理会社に極力頼らない形式で、
近年タイで急速に伸長している。


スマホに専用アプリをインストールしておけば、
設置したカメラがとらえた映像をどこからでも
リアルタイムに見ることができる。
記録された動画はクラウドストレージに
自動的に保存されるという優れものだ。


タイでは、パソコンや固定電話を持っていなくても
スマホは所有している人が多い。
常駐警備に代わる機械警備を持ち込んだ日系警備会社だが、
スマホ普及率の高いタイでは、
一足飛びにスマホ警備に出し抜かれてしまったというわけだ。

◯DIY感覚のスマホ警備

スマホ警備の魅力は、安価であることだ。
スマホ用の監視カメラは、
タイ国内のオンラインショップで600~1,000円と
手軽に購入できる。
古いスマホを監視カメラに流用することも可能だ。
スマホ警備は機械警備と異なり、
警備会社に対する初期費用や毎月の管理費用も必要ない。


スマホ警備のメリットは、コスト面だけではない。
一度設置したら、場所を移動させることが
困難な警備会社のカメラとは異なり、
自前のスマホ用カメラなら気軽に移動させることができる。
増設も思いのまま。
まさにDIY(日曜大工)感覚のカスタマイズ性が特徴だ。


タイの上流階級家庭や海外からの駐在員家庭では
メイドを雇うのが一般的だが、メイドによる盗難被害は
タイでの定番トラブルだ。
スマホ用カメラなら不在時のメイドに対する
ちょっとした監視にも適している。


商用利用でも、店舗設備へのいたずら行為の監視など、
盗難防止ほどの重要性はない
「ちょっとした監視」のニーズは多い。
このような様々な監視ニーズに
フレキシブルに応えうるのが、スマホ警備なのだ。

◯日系警備会社の反撃はあるか?

コスト面とカスタマイズ性にすぐれたスマホ警備だが、
日系警備会社の出番がなくなるというわけではない。
盗難に限っていえば、スマホアプリにより
盗難行為を察知したとしても、
自分が現場に行くのは危険すぎる。
スマホ警備だけでは、片手落ちなのだ。


そこで警備会社の出番である。
スマホ警備の欠点を補うようなかたちで、
『現場急行サービス』を定期契約プランで提供すれば、
需要はきわめて大きいはずだ。


月会費を思い切った大衆価格に設定すれば、
タイの警備業界の版図を塗り替える可能性すらある。
このように、海外進出のキモは自国での成功体験に固執せず、
現地向けに「カスタマイズされた」サービスを提供することにある。


参考URL
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1QhE6Ny16kqnmjdNhi5GSmkqwGMv8YdWSn5MclsINOgY/edit?usp=sharing
(※記事中の市場規模やシェア等の数字はタイ商務省の公表データをもとに独自に計算)

セコムが変えるタイのセキュリティ意識
https://news.livedoor.com/article/detail/17300338/



◯まとめ

1. 警備のトレンドは常駐警備から機械警備、そしてスマホ警備へ
スマホ普及率の高いタイにおいては、
機械警備の時代を飛ばしてスマホ警備の時代に突入している。
機械警備を得意とする日系警備会社は、
ビジネスモデルの急激な変化に対して、
早急な対策をせまられている。


2. スマホ警備の魅力はコスト面とカスタマイズ性
「ちょっとした監視」に、
おおげさな警備会社はかえって不便だ。
家庭においても職場においても、
スマホ用監視カメラの利用方法はアイデア次第である。


3. 方向転換で日系警備会社は浮上できる?
異常を察知しても対策までは打てないスマホ警備だが、
それを補完するサービスの登場が期待されている。
現地法人は日本本社のやり方に固執せず、
ゼロベースで自社サービスを再考すべきだ。
新しいサービスが成功し、日本に逆輸入できれば、
多国籍企業の真骨頂といえるだろう。

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